2022年12月より頒布している墜落制止用器具特別教育教本(国土交通省海事局船員政策課監修)に引き続き、ご要望の多かった英語版をこのたび発行いたしました。
高所作業等において従来使用されてきた胴ベルト型安全帯は、墜落時に胴部のみに衝撃が加わることによる内臓の損傷や胴ベルトのずり上がりによる胸部圧迫などの危険があります。これに対し、着用者を肩、腰部、腿などの複数箇所で保持するフルハーネス型(以下「ハーネス型」という)安全帯は、墜落時の衝撃を分散することに加え、胴ベルトのずり上がりによる胸部への圧迫を抑制するなど、被害を最小限に抑えることができます。
このため、2018年に、建設業をはじめとする陸上の業種に向け、労働安全衛生法施行令等が改正され、従来の「安全帯」は新規格の「墜落制止用器具」に改められました。
このような状況を踏まえ、船員労働においても、高所作業を含め、転落・墜落するおそれのある作業について災害防止措置の強化を図るため、国土交通省は船員労働安全衛生規則を改正(2022年4月15日公布・2023年4月1日施行)し、従来の墜落制止を目的として使用される「命綱」又は「安全ベルト」は、上記新規格の「墜落制止用器具」となりました。
改正等による措置の内容は、概略以下のとおりです。
(1)これまで使用されていた「安全ベルト」の名称を「墜落制止用器具」に変更
(2)墜落制止用器具は「ハーネス型」の使用が原則
(3)「ハーネス型」を使用させる場合は「特別教育」が必要
この教本を活用し、高所作業等を行う際の転落・墜落事故を未然に防ぎ、船員災害の防止に努めましょう。